「え、2026年8月末でもう9割超え!?」神奈川の“商用EV補助金”は交付申請額が急増! 個人向けとは別モノ、枠が尽きたら補助金は復活するのか

EVバスやEVトラックを対象とする神奈川県の事業用等EV導入費補助金。EVトラックなどの交付申請額は2026年8月24日に予算額の9割を超えました。年度途中で枠が尽きた場合、復活はあるのでしょうか。

個人向けとは別モノ! 商用EVを後押しする「もうひとつの補助金」

 クルマのEV補助金というと、多くの人は自家用車を買う個人向けの制度を思い浮かべるかもしれません。しかし神奈川県には、バスやトラックといった仕事用のEVを対象にした、いわば「もうひとつの補助金」があります。

 それが「神奈川県事業用等EV導入費補助金」です。県の公式WEBサイトによると、人流・物流のゼロカーボン化を促進するため、CO2削減効果が大きいEVバスやEVタクシー、EVトラック、EVレンタカー等を導入する経費の一部を補助する制度です。eフリートが扱う商用EVバン「F11VS」のようなEVトラックも、この対象に含まれます。

 注意したいのは、個人が購入するEVの自家用乗用車には使えない点です。県のQ&Aでも対象外と明記されています。対象はEVバス、EVタクシー、EVトラック、EV軽トラック、EVレンタカー等で、車種ごとに用途や車両総重量などの条件があります。EVトラックは、一定の条件を満たせば自家用も対象です。

 補助額は車種によって大きく異なります。令和8年度の場合、EVバスは補助率3分の1で上限1500万円、EVタクシーとEVレンタカー等は3分の1で上限100万円、EV軽トラックは定額20万円です。

 EVトラックは事業用・自家用ともに補助率4分の1で、上限500万円です。なお、EV軽トラックとEVタクシーは事業用に限られます。

 これほど手厚い制度ですが、じつは受付の締め切りを待たずに“店じまい”してしまうことがあるのです。

この補助金、年々増えている? 減っている?

 まず気になるのが、県がこの制度にどれだけのお金をあてているのかという点でしょう。県の記者発表資料をたどると、予算額は右肩上がりで拡大してきたことが分かります。

 事業用EVを対象とする制度が始まった令和5年度の予算額は3億1000万円でした。それが令和6年度は5億900万円、令和7年度は6億2600万円と増え、令和8年度は10億円に達しています。令和5年度と比べれば、3倍を超える規模です。

 補助の対象も広がってきました。令和5年度は、いわゆる緑ナンバー・黒ナンバーのEVバス、EVトラック、EV軽トラック、EVタクシーが対象でした。令和6年度にはEVレンタカーが加わり、令和7年度からは一定の条件を満たす自家用EVトラックも対象になりました。予算額の拡大とともに、対象車両も広がってきたのです。

 県のEV・FCV関連の支援全体で見ても、この補助金の規模は目立ちます。令和8年度の記者発表資料に示された「EV・FCVの導入支援」8事業のうち、EV急速充電設備が1億4000万円、商用FCVが2億1700万円、水素ステーション整備が4200万円などとなるなか、事業用等EVの10億円は最も大きい額です。

 いずれにせよ、この制度全体の予算額は縮小ではなく拡大してきました。令和8年度は総額10億円で、そのうちEVバスには8億7000万円が計上されています。一方、EVタクシー・EVトラック・EVレンタカー等の枠では、交付申請額の合計が8月24日時点で予算額の9割を超えています。

カギは「予算がなくなり次第、終了」 過去に途中終了も

 この補助金には、見落としがちな重要な一文があります。県の公式WEBサイトには、受付期間が定められている一方で「予算がなくなり次第、終了します」と書かれているのです。

 つまり、たとえ締め切りが年末に設定されていても、それより早く申請が予算枠に達すれば、その時点で受付は打ち切られます。

 では、過去に締め切りより早く予算が尽きたことはあるのでしょうか。現在の事業用EV制度とは対象が異なりますが、令和4年度の「神奈川県EV導入費補助金」では、2023年2月28日まで受け付ける予定だったところ、予算上限に達して2022年5月31日に受付を終了しました。個人の自家用EVなども対象とした旧制度での出来事です。

 令和5年度からは、事業用EVを中心とする現在につながる制度へ移りました。令和7年度は10月24日に交付申請額が予算額の9割を超えましたが、予定されていた12月26日まで受付が行われました。

2026年度は8月末で9割超え 復活はあるのか

 そして迎えた2026(令和8)年度です。受付期間は4月30日から12月28日17時までですが、ここでも「予算がなくなり次第、終了」の原則は変わりません。

 注目すべきは、県が交付申請額の状況をこまめに公表している点です。公式WEBサイトによると、EVタクシー・EVトラック・EVレンタカー等は、7月23日に交付申請額の合計が予算額の6割を超え、7月30日に7割、8月7日に8割、そして8月24日には9割を超えました。EVバスも8月5日に6割、8月7日に7割、8月26日には8割を超えています。

 EVタクシー・EVトラック・EVレンタカー等については、それらに充てる予算額に対する交付申請額の合計が、夏のうちに9割を超えました。令和7年度に同じ「9割超」となったのは10月24日だったため、到達時期を比べると約2か月早くなっています。

 気になるのは、年度途中で予算がなくなった場合、補正予算などで受付が復活するのかという点です。8月27日時点で、県は令和8年度の同補助金について、予算枯渇後の追加予算や受付再開を発表していません。

 また、今回確認できた県の公表資料では、令和5年度以降の事業用EVを中心とする補助制度について、予算上限に達したあと、同じ年度の補正予算などで受付を再開した事例は確認できませんでした。ただし、これは令和8年度の追加予算や受付再開がないことを意味するものではありません。補正予算などで受付が再開されるかどうかは、現時点では不明です。

補助金が“ある今”動けるか――eフリートがサポート

 商用EVは1台あたりの価格が高く、補助金の有無が導入の判断を大きく左右します。だからこそ、この制度は「予算がある“今”動けるか」が問われる仕組みだといえます。締め切りの日付だけでなく、最新の受付状況を早めに確認しておくことが、賢い付き合い方といえそうです。

 eフリートは、商用EVバン「F11VS」の販売代理店として、神奈川県をはじめとする補助金の対象確認から、予算残高のチェック、申請までをサポートしています。まずは、貴社が使える補助と実質負担額の確認から始めてみてください。

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